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呼吸をゆっくりにする前に:「すぐに身体をリセットできる」という期待を手放す

迷走神経やHRVの話題の裏で、リラックス法の実際の限界に目を向ける。

ÉTAT HER Editorial Desk
呼吸をゆっくりにする前に:「すぐに身体をリセットできる」という期待を手放す

迷走神経、HRV、さまざまな呼吸法が、日常の健康談義に徐々に浸透してきている。HRVとは心拍と心拍の間隔の変動を指すもので、単純な心拍数ではない。ウェアラブルデバイスが示す数値は観察の手がかりにはなり得るが、それだけで診断とすることはできない。

ゆっくりと心地よい呼吸は、よく知られたリラックス法の一つであり、一部の研究ではストレス軽減に役立つ可能性が示されているが、エビデンスや適用できる状況にはまだ差がある。神経を「活性化」させることを追い求めるより、まずは静かな時間を少しとり、呼吸と身体の感覚を観察してみるのもよい。

練習には力を入れたり、息を止めたり、限界を追求したりする必要はない。不快感があれば中止すること。持続する心身の症状がある場合は、専門家による評価を受けるべきである。休息もまた新たな成果目標にする必要はなく、日常のスケジュールに少し余裕を持たせること自体に意味がある。

Photo: Getty Images