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検索エンジンが無力化する名前:フィラデルフィアの2人組「@」が新作で魅せる"隠れる美学"

Victoria RoseとStone Filipczakが組むサイケ・フォークデュオ「@」が4ADより新作『Autosmile』を発表した。制作から名義選びまで自分たちの手を離さない彼らは、検索でヒットしないことを狙ってバンド名を決めたという。

Yu-Ting Lin, Managing Editor
検索エンジンが無力化する名前:フィラデルフィアの2人組「@」が新作で魅せる"隠れる美学"

Victoria Roseは最近、フィラデルフィア西部にある秘密の水遊びスポットに行ったことで警察に切符を切られた——不法侵入と公共の場での飲酒だ。そこは古い製粉所の裏手に隠れた、蛇と荒れた植生に覆われた小川で、彼女は何年も通い続けてきた。今回、所有者が告訴を取り下げたとはいえ、それはもう二度とそこへ戻れないことを意味していた。この場所が持つ湿っぽく荒涼とした雰囲気こそ、彼女とStone Filipczakによるサイケデリック・フォークデュオ「@」(「アット」と発音する)の音楽に漂う、あの湿気を帯びた閉塞的な情感の源なのだ。

バンド名はGoogleで検索不能:フィラデルフィア発の2人組「@」、新作で証明する"見つからなさ"というスタイル

「@」というバンド名自体がジョークであり、同時に意図的な選択でもある。Filipczakは『The FADER』のGEN Fインタビューで、この名前をつけたのは「まったく熟考の末の決断ではなかった」と率直に認めている。純粋にこの名前にすると先に決めてしまい、後から「意固地になった」だけだという。周囲から改名を勧められ続けても、2人は拒み続けてきた。Roseは、この効果が気に入っていると語る。「『検索できない』ということを手がかりに、ネット上で私たちを見つけ出してもらう、みたいな感じかな」。この「わかる人にはわかる」という神秘性は、彼らがSNSに投稿するパフォーマンス映像——廃坑の中や、生い茂りすぎた庭園での弾き語り——にも表れている。

バンド名はGoogleで検索不能:フィラデルフィア発の2人組「@」、新作で証明する"見つからなさ"というスタイル

2人は2017年、ボストンのDIYシーンで出会い、2020年のパンデミックによるロックダウン期間中に正式に「@」を結成。翌年、フォーク調のハーモニーに歪んだデジタル制作とMIDIサウンドを重ねたファーストアルバム『Mind Palace Music』を自主制作でリリースした。作品全体にロックダウン時代特有の寄せ集め感が漂っていた。2024年にはハイパーポップ寄りのEP『Are You There God? It's Me』を発表し、その後4ADと契約。10月16日にリリースされるセカンドアルバム『Autosmile』は、彼らにとって初めて大手レーベル体制の下で制作された作品となる。

バンド名はGoogleで検索不能:フィラデルフィア発の2人組「@」、新作で証明する"見つからなさ"というスタイル

何でも自分たちでやることは、習慣であり、こだわりでもある

バンド名はGoogleで検索不能:フィラデルフィア発の2人組「@」、新作で証明する"見つからなさ"というスタイル

「僕らはずっとコントロール欲の強いバンドだった。何もかも自分たちでやって、自分たちでミックスして、世に出すもの全てに病的なほどこだわってきたから」とFilipczakは語る。「今はそのコントロールの一部を手放さなきゃいけない。レーベルの人たちにせよ、記者にせよね。正直、学びのプロセスだよ。音楽が僕ら自身よりも大きくなったんだ」。Roseもまた、小規模な演奏や運営の仕方には独特の魅力があり、自分の作品に対してより多くの主導権を保てると語った。

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『Autosmile』は『Mind Palace Music』の親密でサイケデリックな音の質感を受け継ぎながらも、より多くのミュージシャンを迎え入れている——チェロ、ヴァイオリン、ドラムはすべて友人たちによる客演で、これもフィラデルフィア西部のDIYミュージックシーンでは日常的な光景だ。「ここに住んでいると、どんなタイプのミュージシャンにも事欠かないんだ」とRoseは言う。「どんなアイデアでも、実現を手伝ってくれる誰かを大体知っているから」。Filipczakは、アルバム全体を意図的にファーストアルバムと同じトーンに保ち、ひとつの完結した作品に仕上げたと語る。シングル〈Punish My Mind〉には彼のプログレッシブ・ロック好きが表れているほか、制作期間中にブラックメタルバンドAgricultureを大量に聴いたことで、「自分の音楽的嗜好の中にあるもっとダークな側面を受け入れる」ことになったという。

バンド名はGoogleで検索不能:フィラデルフィア発の2人組「@」、新作で証明する"見つからなさ"というスタイル

アルバムの収録曲は、〈Earthly Love〉でのチェロとフルートによる極めてミニマルな編成から、〈I'm Not In Pain〉や同名曲〈Autosmile〉での幾重にも重なるサウンドまで幅広い。2人がボーカルとギターを担当し、さらにキーボード、クラリネット、フルート、そしてトルコの伝統的な長棹弦楽器サズが加わる。Filipczakは、このようにほぼ手作りで制作のあらゆる工程を担うやり方について、「聞いたことがないわけじゃないけど、僕らが今いる業界の規模感では、確かにあまり一般的ではない」と語った。

アルバム制作の傍ら、2人は依然として本業の収入にも頼らざるを得ない。Roseは、現在のフルタイムの仕事の給料でも「正直、生活費のやりくりにまだ苦労している」と打ち明ける。Filipczakは最近、契約社員に転向したと話す。福利厚生はなくなったものの、自由に休暇を取れる柔軟性を手に入れたという。リリースを間近に控え、彼は「これからどう動いていくか考えると、本当に息が詰まりそうになる時がある」と語った。『Autosmile』は10月16日、4ADよりリリースされる。

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