ポルシェがリアウィンドウに貼ったシフトパターンのステッカー——この細部こそが、2027年モデルの911カレラSにMTパッケージが追加された本当の意味を物語っている。売りにしているのはスピードではなく、自らの手でシフトレバーを操作するという行為そのものなのだ。
公式が挙げた理由はシンプルだ。「圧倒的な顧客からの要望」。PDKデュアルクラッチトランスミッションは、純粋な加速性能を求める人にとって依然として最適な選択肢だが、今回ポルシェは「自分でシフトすることこそが運転だ」と考える人々に選択肢を返した。MTパッケージは、これまでMT専用モデルのカレラTにのみ搭載されていた6速マニュアルトランスミッションを、カレラSにも再び組み込む。クーペ、カブリオレの両ボディともに選択可能で、2027年モデルから納車が始まる。

これは単にシフトレバーとクラッチペダルを追加しただけではない。MTパッケージには、リアアクスルステアリング、車高を11mm下げるPASMスポーツサスペンション、スポーツクロノパッケージ、チタン製マフラーエンド、さらにカレラSシリーズ初となるセンターロック式ホイールも含まれる。ポルシェが発表した車両重量は3,327ポンドで、カレラTよりわずか11ポンド重いだけだ。シフトノブ本体はウォルナット材で覆われ、リアウィンドウにはシフトパターンが印刷される。ボディカラーは紫色の「オーバージン」を含む17色から選択可能。







