ÉTAT HER

Dolly Partonが遺した最後の歌声、U2新作『Carnaval De Luz』に収録決定 11月13日リリース

U2の16作目となるスタジオアルバム『Carnaval De Luz』が発表された。タイトル曲に先立ち〈Silencio〉が先行公開。収録曲〈Torn〉は、生前のDolly Partonが最後に録音したボーカルを収めたデュエット作品となる。

Dolly Partonが遺した最後の歌声、U2新作『Carnaval De Luz』に収録決定 11月13日リリース

〈Torn〉という曲が記憶に残るのは、U2の新アルバムに収録されたデュエット曲だからというだけではなく、Dolly Partonがこの世に残した最後の歌声の録音だからだ。Bonoと彼女によるデュエットは、U2の16枚目となる正規スタジオアルバム『Carnaval De Luz』に収録されており、プロデューサーはDaniel Lanois。このアルバムは11月13日に発売され、バンドにとって9年ぶりのオリジナル新作アルバムとなる。同時に、U2結成50周年というタイミングにも重なる。

アルバムはJacknife Leeがプロデュースを担当し、全12曲を収録。テーマは信仰、友情、自由、そして忍耐をめぐるものだ。今年の初め、U2は6曲入りのEPを2枚、予告なしに発表していた。『Days Of Ash』と『Easter Lily』である。『Carnaval De Luz』はタイムライン上、この2枚のEPより前に位置しており、カトリックの典礼暦に呼応している――カーニバル(謝肉祭)は肉欲の祝祭であり、四旬節(内省の時期)と復活祭(再生)の前に行われるものだ。

先行曲〈Silencio〉、MVはメキシコシティで撮影

U2の新アルバム『Carnaval De Luz』にDolly Partonの最後の録音を収録、11月13日発売

9月24日、U2はアルバムの先行シングル〈Silencio〉をリリースした。軽快でリズミカルな躍動感のあるサウンドで、バンドの過去の実験的な作品にも通じる雰囲気を持つ。MVはメキシコシティで撮影され、Cliqua、Pasqual Gutiérrez、Raúl「RJ」Sanchezが監督を務めた。それ以前にバンドは、同じくアルバムに収録されている別のシングル〈Street Of Dreams〉を先行リリースしている。

アルバムの参加アーティストも豪華だ。Brian Enoは〈Go (Carnaval De Luz)〉の共作とシンセサイザーの音色提供に参加。Martin Garrixは〈Glorify〉に参加。Ryan Tedderは一部の楽曲で追加プロデュースを担当した。ギタリストのThe Edgeは、U2のレコーディング史上初めてフラットワウンド弦を使用したことを明かし、アルバム全体を「乱雑で、挑発的で、少し神聖な感じがする」と表現している。

Bonoは演劇のナレーションのような言葉でこのアルバムの雰囲気を語っている。「巻き上げろ、巻き上げろ、巻き上げろ!紫色の靴下を、その傷ついた心を、そのバラ色の無邪気さを持って……鏡の間で驚嘆するがいい。大音量のギターが、深いベースが、いくつかの狂喜のリズムが鳴り響く。そう、いくつかの銀色の涙も現れるだろう!」続けて、カーニバルの外の世界にはあらゆる怪物が潜んでいると語る。「だから僕たちはもっと大きくドラムを叩き、もっと高く焚き火を積み上げ、もっと荒唐無稽で、もっと面白い物語を語り、もっと甘いメロディーを書き、歌をもっと輝かせる――世界が闇に沈んでいくなら、僕たちはそうであってはならないからだ」

U2の新アルバム『Carnaval De Luz』にDolly Partonの最後の録音を収録、11月13日発売

『Carnaval De Luz』の完全トラックリストは以下の通り:〈Go (Carnaval De Luz)〉、〈La Reina〉、〈Street Of Dreams〉、〈The Mirror Maker (Rosalía)〉、〈Superficiality〉、〈If The World Is At War We Better Not Be〉、〈Silencio〉、〈The Greatest Show On Earth〉、〈Glorify〉、〈Midnight Sunshine〉、〈Can't Stop Us Now〉、〈Torn (Feat. Dolly Parton)〉。

U2の前作となるオリジナル新作アルバム『Songs Of Experience』は2017年に発売され、2023年には過去の名曲を新たにアレンジした『Songs Of Surrender』をリリースした。新アルバムの構想は2024年にはすでに芽が見えており、当時The Edgeはこれが「シンプルなロックアルバム」にはならないと明かしていた。Bonoも去年の夏、「未来に向き合う準備はできている」と語り、バンドの手元には25曲の完成した楽曲があるとしていた。

最近のU2の動きとしては、MusiCares 2027年のパーソン・オブ・ザ・イヤーに選出されたこと、そしてShane MacGowanへのトリビュートアルバムでThe Pogusesの〈Yeah, Yeah, Yeah, Yeah, Yeah〉をカバーしたことなどが挙げられる。今年はMartin Garrixとの共作シングル〈Fireflies〉も発表しており、Dolly Partonの80歳の誕生日には、Bonoがバグパイプ奏者を派遣して演奏させ、長年の友人に敬意を表した。

関連記事

注目ポイント|脳卒中からのリハビリと同時に新作発表、Michael Kiwanukaのセルフプロデュース作『FUDGE』に宿る発病前の遊び心
Culture

注目ポイント|脳卒中からのリハビリと同時に新作発表、Michael Kiwanukaのセルフプロデュース作『FUDGE』に宿る発病前の遊び心

要点を整理すると、Michael Kiwanukaが今年初めに脳卒中を発症し、現在リハビリ中であることを明らかにすると同時に、13年ぶりとなる自身初のセルフプロデュースアルバム『FUDGE』を発表。10月23日にリリースされるこの作品は、発病前の彼の創作の姿を記録している。

アイルランド出身Dove Ellis、完売公演をヴァイナル限定でリリース――配信なし、収益はWar Childへ
Culture

アイルランド出身Dove Ellis、完売公演をヴァイナル限定でリリース――配信なし、収益はWar Childへ

マンチェスター在住のインディーフォーク・シンガーDove Ellisが、満員となったロンドン・アレクサンドラ・パレス・シアターでのステージを2枚組アナログ盤に収録。ストリーミング配信は行わず、限定1500枚の売上はすべて、戦争の影響を受ける子どもたちを支援するWar Childに寄付される。

テイラー・スウィフトが監督デビュー、新曲「Patient Zero」のMVをVMAs 2026で世界初披露
Culture

テイラー・スウィフトが監督デビュー、新曲「Patient Zero」のMVをVMAs 2026で世界初披露

ダコタ・ジョンソンとコリン・ファレルが出演する新曲「Patient Zero」のミュージックビデオは、テイラー・スウィフト自身の監督作。今週日曜のVMAsで初公開され、撮影はオスカー受賞の名手エマニュエル・ルベツキが務めた。

The Prodigy「Breathe」、30年の時を経て12インチ・レコードで再登場
Culture

The Prodigy「Breathe」、30年の時を経て12インチ・レコードで再登場

The Prodigyの名曲「Breathe」が30周年を迎え、11月13日にXL Recordingsから12インチ・アナログとして再発。オリジナル、インスト、リミックス2種を収録した記念盤。

ビーチ・ボーイズ、「Pet Sounds 60」ツアー各地公演を直前中止―Mike Loveの体調に再び不安の声
Culture

ビーチ・ボーイズ、「Pet Sounds 60」ツアー各地公演を直前中止―Mike Loveの体調に再び不安の声

9月24日再開予定だった「Pet Sounds 60」60周年ツアーで、マサチューセッツ、ペンシルベニア、サウスカロライナの各公演が開演間際に中止となった。理由については公式からのコメントは出ていない。

Ed Sheeranのツアーを外されたMacklemore、独自に「Free Palestine」ツアーを立ち上げる
Culture

Ed Sheeranのツアーを外されたMacklemore、独自に「Free Palestine」ツアーを立ち上げる

10月、ダブリン・パリ・ロンドンの3都市でチャリティー公演を行うMacklemore。収益はすべてパレスチナ支援団体へ寄付される予定で、これは以前Ed Sheeranのツアー中に「Free Palestine」と叫んだ末に降板となった経緯を受けての動きだ。