インタビューが始まってすぐ、トレ・クールは窓の外で起きている喧嘩に気を取られていた。「あの男、今相手の顔を殴ったよ。おっと、今度はおばあちゃんまで参戦してきた、バッグでぶん殴ってる」。コーヒーを淹れながら、この予測不能なアメリカ日常の茶番劇をNMEに実況中継する彼——こうした前触れのないバカバカしさこそ、『Nimrods: A Green Day Comedy』が捉えようとしているものそのものだ。
Lee Kirk監督によるこの新作はバンドの伝記映画ではなく、ロードムービー・コメディだ。10代の3人組トミー、フレッド、チャドが騙されて旅に出て、自分たちのバンド「Analog Dogs」がGreen Dayの前座を務めると信じ込んでしまう。演じるのはメイソン・テムズ、カイラー・コフマン、ライアン・フォーストの3人。物語のアイデアはアームストロングの当初の構想から生まれ、そこにクール自身と他の2人のメンバー、マイク・ダーント、ビリー・ジョー・アームストロングが実際の恥ずかしいエピソードをさらに脚本チームへ提供した。「鏡というよりは、ぼんやりした反射みたいなものだね」と53歳のクールは言う。「僕らはあの子たちの一部だし、あの子たちも僕らの一部なんだ」
劇中ではGreen Dayのメンバー本人が、3人組の少年たちが乱入するサイン会のシーンにカメオ出演している。サウンドトラックには未発表デモバージョンの「In the End」と「Haushinka」が使われた。クールいわく、選曲はすべてカーク監督のチームに任せていて、彼自身は映画館のDolby 7.1サウンドで初めて仕上がりを聴いたとき、その出来の良さに驚いたという。