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日本新潟長岡「発酵の町」:1マイルの散策路で巡る、日本酒・味噌・雪蔵ハム

新潟は激しい寒暖差によって日本酒や味噌などの発酵文化を育んできた。長岡市では1マイルにわたる「Hakko Trip」散策路が整備されており、6つのスポットを2時間かけて巡りながら、老舗の酒蔵や創業百年の味噌蔵をめぐることができる。

Yu-Ting Lin, Managing Editor
日本新潟長岡「発酵の町」:1マイルの散策路で巡る、日本酒・味噌・雪蔵ハム

1月の新潟は積雪が7フィートにも達し、建物全体が雪に埋もれて屋根だけが雪面から顔を出す。タクシー運転手は角を曲がる前に車を降りて雪をかかなければならないほどだ——これは『Condé Nast Traveler』誌の記者アダム・H・グラハム(Adam H. Graham)が、4か月ぶりに再訪して目にした光景だという。9月に訪れたときは、カエルの鳴き声と稲穂が波打つ風景が広がっていた。この季節ごとの激しいコントラストこそが、新潟の発酵文化が数百年にわたり受け継がれてきた理由なのだ。

日本新潟長岡「發酵之町」:一英里散步道走遍清酒、味噌與雪藏火腿

新潟で最も有名な発酵食品といえば日本酒だ。地元の米は山からの雪解け水で育てられ、麹菌を加えて醸造工程に入り、その後「雪室」と呼ばれる雪冷倉庫で保管される。摂氏約3度(華氏37度)という低温でゆっくりと熟成させるこの技法は、数百年にわたって受け継がれてきた。日本酒のほかにも、麹・柚子・夏の唐辛子を冬の雪でさらして作る辛味調味料「かんずり」や、酒粕を漬け込んで作る、濃厚でほのかに酸味のある「酒粕漬け」(sakasuke)もある。

長岡市の「Hakko Trip」:1マイル・6スポット・2時間の発酵散策路

日本新潟長岡「發酵之町」:一英里散步道走遍清酒、味噌與雪藏火腿

これらの発酵食材は新潟各地で見られるが、工業港湾都市である長岡は、積雪が空気を浄化し、倉庫内の湿度と低温を安定して保てることから、麹菌や酵母菌株を育むのに理想的な環境とされ、「発酵の町」と呼ばれている。歴史あるSettaya(雪堂屋)地区には「Hakko Trip」という散策路が整備されており、全長約1マイル、6つのスポットからなり、徒歩約2時間で巡ることができる。道中には、焙煎豆や日本酒、味噌の香りが漂う。

最初のスポット「Willow House」は、Suzu Groupが手がけるコーヒー焙煎所。和紙の提灯とジャズが食事の雰囲気を演出し、メニューにはサワードウブレッド、キャラメルアップルロール、鰹だしのホワイトソースを使ったグラタントーストのほか、味噌漬けポテトサラダ、発酵トマトサルサ、雪蔵ハムなどが並ぶ。続いて訪れるのは、4代続く老舗和菓子店「Eguchi Dango」。テイクアウトカウンターでは、とろりとした発酵醤油をまとった団子串が販売されている。

日本新潟長岡「發酵之町」:一英里散步道走遍清酒、味噌與雪藏火腿

散策路沿いにある「Settaya 6th Avenue Fermentation Museum Komegura」は、かつて「紅花酒造」の倉庫だった建物で、外壁にはカラフルな干支の絵が描かれている。館内には発酵の展示コーナーとカフェが併設され、ギフトショップでは味噌や、滋養効果があるとされる甘酒、そして1884年に製法特許を取得したという紅花リキュールが販売されている。

メインルートから少し外れたところでは、記者は老舗味噌蔵「Yanagi」を訪れた。ここは日本で初めて玄米麹を用いた蔵元で、木桶が並ぶ空間で味噌尽くしのランチを味わったという。その後訪れた「Nakagawa Sake Brewery」では、絶滅の危機にある在来種の米「豪力(Gouriki)」の復興に取り組んでいる。最後のスポットは、1548年創業、478年にわたり醸造を続ける「吉乃川(Yoshinogawa)」。新潟に91ある酒蔵の中でも最も歴史が古い蔵元だ。

日本新潟長岡「發酵之町」:一英里散步道走遍清酒、味噌與雪藏火腿

雪国の言葉:「冬の雪が、夏の甘みをつくる」

公式ルートには含まれていないものの、記者が今回の旅で「必ず訪れるべき場所」に挙げたのが、わずか2部屋しかない宿「Hakko House Nagaoka」だ。シェフ兼オーナーの鈴木翔氏が振る舞うのは、11品の発酵料理からなるコース。それぞれの料理に厳選された日本酒が合わせられ、酒粕クリームを添えたサツマイモの天ぷらや、飛魚だしで風味づけしたレンコン団子などが並ぶ。料理を運びながら鈴木氏が口にしたのは、この土地に伝わる言葉——「冬の雪が、夏の甘みをつくる」。雪国では、四季はそれぞれ独立した出来事ではなく、絶えず巡り続けるひとつの大きな循環なのだ。

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